杉並区21世紀ビジョン 杉並区基本構想

はじめに

時代はいま、大きな転換期にあり、これまでの日本の成長を支えてきた政治、経済、社会や行政の仕組みがいずれも改革を迫られています。平成 12 年(2000 年)4 月、特別区制度改革が実現し、杉並区は基礎的自治体として位置付けられました。また、地方分権改革の第一歩が踏み出され、区の役割と責任が増大したことにより、これからは、自治体、地域の力が試され、個性が競われる時代となります。

杉並区は、これまで二次にわたる基本構想のもとで、みどり豊かな福祉と文化のまちを目標に、各分野でさまざまな努力を重ねてきました。しかし、現実には、みどりの減少や商店街の衰退がすすむとともに、老後の不安や子育てをめぐる不安、教育をめぐる諸問題があるなど、これまでの取り組みが必ずしも実を結んでいるとはいえない状況にあります。

区民生活の基盤である安全なまちづくりや地域社会の再生も引き続き大きな課題となっています。これからは、グローバル化や IT(情報技術)の進展、急速にすすむ少子・高齢化、深刻な地球環境問題や安全の危機などの社会環境の変化に的確に対応しながら、個性豊かで、だれもが安心していきいきと生活できる地域社会をつくりだすことが強く求められています。新しい世紀のはじまりを目前にして、私たちは、改めて「杉並区の個性とは何か」を問い直し、おおむね四半世紀を展望して、これからの望ましい将来像と目標を想い描きながら、新しい基本構想として『杉並区21 世紀ビジョン』を定めることにしました。

ビジョンは、区政運営の基本指針であるとともに、区民が主役となるまちづくりと自治の発展をめざす道しるべとも言うべきものです。そこで第Ⅰ部では、ビジョンの全体像をわかりやすく6つの柱にまとめ、「区民憲章」として宣言することにしました。私たちは、このビジョンを広く区民の間で共有し、新しい時代の望ましい自治のまちを、区民と行政がパートナーとして創造していく決意です。

杉並区区民憲章

私たちは、お互いを尊重し、まちの個性を大事にしていきます
私たちは、みんなが遊び、憩える、みどりや川を大切にします
私たちは、共に安らぎ、心豊かに生きる平和のまちをつくります
私たちは、働き、学び、だれもがはつらつと生きるまちをつくります
私たちは、キラッと輝く、未来のすぎなみの星たちを育てます
私たちは、持てる力を出しあい、全員参加のまちをつくっていきます

将来像と目標

私たちのまちの将来像

杉並区の新しい将来像を区民が創る「みどりの都市」杉並 とします。杉並区 は 、21世紀に、みどりに象徴される自然豊かな住環境と、商業・産業・文化などの都市の持つ活力が調和して、区民の多様なくらしに対応できる、個性と魅力のある都市として発展していくことをめざします。みどりの豊かな環境は、いのちと健康を支える大切な基盤です。私たちは、みどりを取り戻し、いきいきとした生活ができる環境を整えていくことを重視します。

21 世紀は、IT(情報技術)や環境技術の進展によって、みどりのなかで、個人や住民組織、事業者やNPO(非営利組織)などが、世界とつながりながら、地域を舞台に創意あふれる活動を繰り広げていくことが可能な時代です。杉並区に住み、働き、学び、憩う私たちには、安心して健やかにくらし、質の高い都市生活文化をはぐくみ、絶えず時代の変化に応じた創造的な活動をしていく自由と責任があります。

杉並区は、こうした人と自然と都市の活力が調和した住みよいまちを「みどりの都市」とし、世代を超えて男女が共に参画し、区民と行政が役割と責任を分かちあうパートナーシップ(協働)で創りだしていきます。

目標

  • 水辺をよみがえらせみどりのまちをつくろう

杉並区は、地域の資源が織りなす個性をいかし、区民のくらしと環境が調和した、自然豊かな魅力あるまちをめざします。

まちは、ひとびとがいきいきとした生活を送る人生の舞台であり、そこに住むひとびとのまちに対する誇りと愛着によってつくられます。武蔵野の面影を残すみどりと水辺、歴史のなかでつくられた道や街並みなど、身近な地域の特徴をまちづくりの資源としていかしながら、無秩序な開発を防ぎ、都市のなかの水辺とみどりをよみがえらせ、うるおいのある美しい住環境をつくりだすことに力を注ぎます。

また、時代の変化に対応したビジネス、文化などの都市機能が周辺の環境と調和しながら充実し、創造的な活動が営まれる、魅力のあるまちをつくります。
安全で、快適な都市生活を営むうえで必要な道路・河川・公園など都市の基盤を整備し、災害に強く、だれにもやさしい、住みよいまちづくりをすすめます。次の世代に対する責任として地球環境に負荷を与えない省資源・省エネルギーの循環型社会をつくります。

  • やさしさを忘れず共に生きるまちをつくろう

杉並区 は 、 子どもから高齢者まですべての人が、安心して健やかに生活できる「健康都市」をめざします。

健康なまちは、環境、社会のルール、まちのにぎわいや良好な人間関係などによって成り立ちます。生涯を通じて健康で充実した生活を送るために望ましい環境を整え、ひとびとの健康を支えるまちづくりをすすめます。男女が共に助けあい、子どもを産み育てることに夢を持ち、子どもたちの元気な声が響くまちをつくりだします。

高齢社会への備えは急務です。高齢者が経験や技術をいかし活躍できるまちにするとともに、介護などが必要になっても、だれもが人としての尊厳を保ち、住みなれた身近な地域のなかで安心して自立した生活を送れるようにしなければなりません。まちや心にある障壁をなくし(バリアフリー化)、地域福祉の仕組みの整った、共に生きるまちをつくります。

  • みどりの産業で元気のでる都市をつくろう

杉並区は、「みどりの産業」( 環境と共生できる産業) を育て、さまざまなひとびとが活躍する活力とにぎわいのある都市をめざします。

21 世紀は、IT(情報技術)や環境技術の進展によって、住環境を保全しながら新たな産業を興していくことが可能な時代です。とりわけIT(情報技術)による新しい経済の発展は、地域社会にもさまざまな変革をもたらすことが予想されます。

杉並区は、こうした産業の立地を促し、支援していくことで、若い世代が、新しい知識や情報、感性を生み育てることのできる活力あるまちをつくります。地域の経済の中心にあり、ひとびとの生活に彩りを与える商店街の魅力を高め、個性的でにぎわいのあるまちの核とします。また、女性や高齢者などの多様な働き手や社会的貢献を目的とするNPO(非営利組織)などの組織が働きやすく、活躍できるまちをつくります。

  • あすをひらく人をつくろう

杉並区は、ひとびとが生涯にわたり学びあい、交流する、はつらつとしたまちをめざします。

未来を担う子どもたちが、楽しく学び、思いやりの心とたくましく生きる力をはぐくむことが重要です。そのために、地域に開かれ、支えられる学校をつくります。家庭、地域、学校が相互に協力し、社会の一員である子どもたちが豊かな体験を通して育つまちをつくりだします。

また、だれもが、生涯にわたって学びあい、文化・芸術やスポーツに親しめる環境を整え、創造的な文化を世界にも発信できるはつらつとしたまちをつくります。安全、安心な消費生活のために、だれもが自立した生活者として主体的に行動できるようにしていきます。ひとびとが、世代や性別、国を超えて、共に交流し、多様な文化にふれあい、相互理解を深めることで、平和に貢献するまちとします。

身近な地域で心豊かにくらしていくためには、そこに住むひとびとがふれあい、地域の問題を互いに話しあいながら自ら解決していくことが必要です。さまざまな人や組織が、地域社会の運営に参加する自治のまちをつくります。

参考:杉並区21世紀ビジョン|杉並区|平成12年9月

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