京王井の頭線

オシャレ度ナンバーワンの「杉並っぽくない」地域

京王井の頭線

杉並区のブランド地域井の頭線沿線

住宅地の格付けや人気ランキングなどをみると、杉並区内で必ず上位に入ってくるのが永福や浜田山などの京王井の頭線沿線。平均所得など、いわゆる「高級度」を計る指標を見ても、ほぼ確実にこれら井の頭線エリアが上位に入ってくる。杉並区内の高級住宅街としての位置づけだ。

一般的に、東京の高級住宅街は「武家屋敷跡を住宅地としたもの(山手線内)」「大正から昭和にかけて高所得層が済んだ土地(世田谷区、大田区、杉並区など)」「戦後発展した土地」の3種類に分けられるが、井の頭線沿線は戦後発達した、比較的新しいエリアだ。もっとも、高井戸などは江戸時代初期から甲州街道の宿場町として栄えていたので、一概に歴史が浅いというわけではない。

井の頭線沿線の特徴は、閑静な住宅街にある。中央線沿線に比べ、電車、街の規模ともに小さいため、静かな環境であることが「閑静」を実現している。中央線沿線が発達しすぎたため、賑やかになってしまった環境を嫌い、静かさを求めて人気が井の頭線沿線に移ったともいえる。

井の頭線沿線、乗車時の眺めなどは、確かにいい。基本的に景観は、まさしくローカル線そのもの。のどかなのである。ゴルフ練習場やテニスクラブなど、リッチ層を象徴するような施設もこの沿線には多く、これも「住環境イメージ」のアップに大きく貢献しているのだろう。

こうした人気を反映して、浜田山のように駅周辺をレンガ道路にしたり、久我山のように駅ビルを新造するなど、駅周辺のトータルプロデュースを思わせる再開発が進んでいる。これは横浜市青葉区など、最も新しい形の高級住宅地を彷彿とさせるもので、これによりまた新たなリッチ層が流入してくるのでは、と思わせる。

渋谷=吉祥寺文化圏

井の頭線は、渋谷・吉祥寺間を走る「ローカル電車」だ。西荻窪・久我山間など一部を除き、中央線とはそれなりに距離が離れており、とくに永福町・浜田山間と高円寺・阿佐ヶ谷間との人の行き来は決して多くはない。文化圏という意味では、あまり近くないというのが実際だ。

中央線沿線部は、やはり新宿文化圏の一派といえる。新宿の文化といえば、昔風の「インテリでもワル」とでもいうべきが。パワーはあるが、スタイリッシュではないという系統だ。これに吉祥寺勢力が混ざり、いわゆる「中央線」色を形成している。

対して、井の頭線沿線は完全に渋谷圏である。渋谷、下北沢、吉祥寺という全国でも有名な3つのおしゃれタウンを擁するだけに、雰囲気は「中央線」とは完全に異なるスタイリッシュ路線だ。

井の頭線沿線では、最近こじゃれたカフェや自然食品を売りにする商店なども増え、そうしたニーズがあることをうかがわせる。同じような店は中央線4駅にも多くあるのだが、中央線のほうは全体的にディープで「わかってる奴らのもの」的な雰囲気を感じさせるのに対し、こちらはもう少し開かれた感じがする。「これもなんとなく明るい」のである。

有名人の在住率はかなり高い

有名な高級住宅街ビバリーヒルズは、ハリウッドスターが多く居を構えることをそのブランド力の大本としている。それは井の頭線沿線にも当てはまり、作家、俳優、タレントなどが平気でそこら辺を歩いている。彼らの中には、過去中央線4駅で暮らしていたことが確実な人間もかなりおり、こうしたことからも、ある程度のランクに達すると、同じ杉並区内でも、中央線を離れ、井の頭線沿線へと移住していくというルートが鑑みられる。ただし、彼らはやっぱり杉並区内を移動したのである。「中央線」な人々は、「井の頭線は渋谷の植民地」などといったりもする。だが、彼らも杉並区から離れない人々なのである。井の頭線沿線は「中央線」とは違うが、これはこれで、杉並区を構成する重要な要素となっている。

参考:日本の特別地域特別編集 東京都杉並区

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