高円寺の神社、気象神社

高円寺には日本唯一の神社がある。その神社は、高円寺駅のすぐ東側にある氷川神社の中にある(境内神社)「気象神社」。なんと、気象観測の成功を祈願する神社なのである。つまり、気象観測の成功を社会に役立てたいとする気象予報士や医者、医学研究者からスポーツ関連からお参りを受ける神社なのである。

ただし、この気象神社。元々はちょっとキナ臭い欲求から建てられたものなのだ。

第一次世界大戦のころには、戦争に必要不可欠だったのは「大砲による正確な長距離射撃」だった。正確な射撃を行うには、正確な敵の位置を調べなければならない。そして、ちょうどそのころ20世紀最大の発明といえる「飛行機」が実用化されたのである。気球や飛行機で空から見れば、相手の位置など、正確かつ簡単にわかるという寸法である。

しかし、飛行機というものは基本的に晴れた日のみに飛ぶものである。ましてや、偵察を行うのに曇っていたり雨が降っていたりしたら、大砲を打つのに必要な精密観測などできない。そこで、正確に天候を観測するということの重要性が否が応にも高まったのである。こうした必要に駆られ、当時、現在の高円寺北4丁目あたりには、気象観測を専門とする陸軍の部隊が設立され、その守り神として祀られたのが、この神社だったのである。

こうして活躍(?)してきた気象神社だが、敗戦後、連合軍による「神道指令(国家神道を純粋な宗教として政治と分離させる命令)」により、もろに軍事目的の神社だった気象神社も廃止されるはずだった。だが、連合軍の調査漏れにより、奇跡的に存続。そのまま氷川神社へ境内神社として移されたのである。

数奇な運命で生まれ、存続したこの神社も、今では前述のとおり、気象予報士などの守り神として、今も高円寺にある。現在、気象神社は「気象神社web」でのweb参拝を受け付けたり、気象に関係する呼びかけを行ったりしつつ、その役割を果たしている。

気象神社ホームページ

参考:日本の特別地域特別編集 東京都杉並区

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